鹿児島地方裁判所 平成8年(わ)128号 判決
判決主文
被告人江口商事有限会社を罰金一、〇〇〇万円に処する。
被告人長濱早苗を懲役一〇月に処する。
被告人長濱早苗に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実)
被告法人江口商事有限会社(代表取締役鹿屋オシモ、旧商号有限会社江口商事、当時の代表取締役江口慶次)は、鹿児島市千日町五号一八号に本店を置き、店舗の賃貸等を目的とする資本金三〇〇万円の有限会社であり、被告人長濱早苗は、同社の取締役としてその業務及び経理全般を統括する者であるが、被告人長濱早苗は、右江口慶次と共謀の上、被告法人の業務に関し、法人税を免れようと企て、被告法人が鹿児島市千日町五番一八号江ロビル一階で経営する「軽食喫茶ロッサナ」のゲーム機収入の八割を除外する等の方法により所得を隠匿した上
第一 平成三年九月一日から同四年八月三一日までの事業年度における被告法人の実際所得金額が四、四〇三万七、七九六円であったにもかかわらず、同年一〇月三〇日、鹿児島市易居町一番六号所在の所轄鹿児島税務署において、同税務署長中本久巳に対し、その所得金額が四一七万八、一九八円でこれに対する法人税額が七一万円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同法人の右事業年度における正規の法人税額一、五二九万四、〇〇〇円と右申告税額との差額一、四五八万四、〇〇〇円を免れ
第二 平成四年九月一日から同五年八月三一日までの事業年度における被告法人の実際所得金額が四、一六六万八、二七二円であったにもかかわらず、同年一一月一日、前記鹿児島税務署において、同税務署長英伸也に対し、その所得金額が三〇二万九、六五七円でこれに対する法人税額が四三万七、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同法人の右事業年度における正規の法人税額一、四四五万五、三〇〇円と右申告税額との差額一、四〇一万七、四〇〇円を免れ
第三 平成五年九月一日から同六年八月三一日までの事業年度における被告法人の実際所得金額が三、二三四万五、二八六円であったにもかかわらず、同年一〇月三一日、前記鹿児島税務署において、同税務署長奥田冨雄に対し、その所得金額が七九万二、四二八円でこれに対する法人税額が〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同法人の右事業年度における正規の法人税額一、〇八七万六、三〇〇円と右申告税額との差額一、〇八七万六、三〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
被告人江口商事有限会社に対し、法人税法一六四条一項、一五九条(七四条一項二号)平成七年法律第九一号(刑法の一部を改正する法律)附則二条一項本文により同法の改正前の刑法四五条前段、四八条二項
被告人長濱早苗に対し、右改正前の刑法六〇条、法人税法一五九条一項(七四条一項二号)、右改正前の刑法四五前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
(裁判官 山嵜和信)